混ざり合う世界

今年の漢字は「安」だそうです。

今年のどこが「安」なの!?と思ったら、「不安」の「安」だそうで、漢字というのは一文字足りないと真逆の意味になってしまうけどそれでもいいんだと妙に納得したところがありました。

国内では安保法案で揉めたり、海外はテロが多発したりと、何かと大変な1年だったように思います。

書された清水寺の森貫主は「ことしは命に対する不安があった年ですが、来年は安心・安全な社会を作っていこうという皆さんの思いが、この字に表れているのではないかと思います」とおっしゃってましたが、残念ながらその願いは叶わず、来年も紛争や異常気象で日本を含めた世界は揺れると思います。

これから世界は混ざりあっていきます。その過程で、国や地域という大きなくくりから、性別や職種、プロやアマといった概念上のくくりまで、今まではっきりと線引きされていた壁がだんだんと溶解し、事実上無効化もしくはそれに近い状態になっていくことでしょう。それによって社会の構造はこれまでとは違った形に変化していくはずです。

それを望もうが望むまいが、そうなっていくのだから仕方ありません。そしてその地殻変動についていけない人や、割を食ってしまう人たちは必ず出てきてしまうわけで、彼らの不満の総意が、宗教の原理主義や民族主義、国粋主義などに姿を変えて、世界を揺らすことになると思います。

それは中東やヨーロッパに限らず、アメリカだってそうですし、もちろん日本も例外ではありません。変化が起これば、それに対する拒否反応は必ず起こりますから、混乱はこれからが本番だと思いますね。

繰り返しますが、これはもうそうなっていくものだから仕方がありません。感情的にならず、状況を冷静に観察しながら動いていくしかないでしょうね。

ということで、来年も世界はまだまだ揺れるでしょう。これに異常気象も付いてきますからホント大変ですね。その中でどう「安」を捉えるか、変化の中でバランスをとる能力を、来年も鍛えられそうな1年になりそうです。

 

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