男女平等社会は、きっと諦めた先にやってくる
日本で暮らしてると、これアメリカだったら大変なことになるな…というようなことを女性に平然とやってしまう、もしくは言ってしまう男性が少なくありません。少し前に国会で女性議員に対する野次が問題になりましたが、表面化していないセクハラ行為も、まだ多いことでしょう。
僕は日本の欠けている男女平等意識は、「男が女を守るもの」という昭和的価値観が根強く残っていることに由来していると思っていて、どんなにフェミニストや欧米文化慣れしている人が批判しても、その根本的な価値観がある限りは変われないような気がするんですよね。
そしてその根強い価値観が変わらないうちに、逆に男のほうが「草食化」という変化を遂げている現象が面白いのです。もう守れないから、女子に手を出すことを最初から試合放棄して、ネットや二次元で満足するという男子の進化ぶりに、「これが日本人的環境適応能力か」などと思わずにはいられません。
技術が進化して、生活が便利になればなるほど、男的な能力は必要なくなっていきます。昔は肉体労働が多かった分、働くのは男性の役目で、男が大黒柱になって妻子を食わす、という構図は維持可能でしたが、今のほとんどの仕事は、パソコンをいじるか、人と話すかくらいで、そこに男性であることの優位性はすでにありません。
実際に友人の女性は、みんなバリバリ働いていますし、僕がサラリーマン時代にお世話になりっぱなしだった仕事のできる先輩は女性でした。
そして今後は技術革新によって、あらゆる労働は機械化され、賃金は相対的に下がっていき、男一人で家族を養うことは、どんどん難しくなっていくことでしょう。
そんな状況なので、僕はどこかの時点で、「男が女を守る」という昭和的価値観を諦める瞬間が来るような気がするんですよね。それがいつなのかが興味深いし、早く来たほうがお互いのためなのではないかと思います。
そうなった時に初めて、建前なしの本当の男女平等社会が到来することでしょう。どっちが守るとかではなく、とにかく2人で頑張っていこうと、そんな「健康的な」社会が早く来ることを願います。そうすれば男女の付き合いもお互いに変に気を張る必要はありませんし、結婚後の仕事も家事も育児も、フェアに役割分担できるようになるんじゃないですかね。
そして日本以外の多くの国では、それが「普通のこと」だったりするのです。
日本も早くそうなるといいですね。
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