6度目の大量絶滅期の生き方

台風に直撃された福岡で、暴風の音を聞きながらブログを書いております。

気象変動がホットトピックとなって久しい昨今ですが、実は「6度目の大量絶滅期」が来てしまっているという論文が発表されたそうです。

「現在は6度目の大量絶滅期」 英誌に衝撃の論文…環境破壊で「第4次」酷似 – 産経ニュース

 

 

地球の歴史を少しかじった人間には、なかなか背筋が寒くなる話です。

地球が誕生してから現在までの間に、地球上の生命体がほぼ死に絶えてしまうような、強烈な気候変動が何度かありました。そのたびに繁栄する生物の世代交代が起き、現在我々人類を含むほ乳類が繁栄しているのは、恐竜を絶滅させた気候変動を、まだネズミほどの大きさだったほ乳類の祖先が頑張って生き延びてくれたおかげです。

もし次の大量絶滅期が来てしまったら、これまでの流れでいけば、地球を支配している我々人類が終わる番かもしれません。人類滅亡はカルトの話で片付けられがちですが、地球の歴史を見れば、めずらしい話ではなくなります。

地球全体が氷河に覆われたり、シベリアあたりまで砂漠化してしまえば、人類とて地球のパラダイムから逃れることはできないでしょう。そしてそれが人間が行ってきた環境破壊によって引き起こされたものならば、こんなによくできた因果論はありません。

そのような最悪なケースでないにせよ、「絶滅期」という論文が出てきてしまうような、大きな気候変動期に生きている自覚は持っておいたほうがいいと思います。それを前提に生き方を構築していくことが必要な時代なのでしょう。

なので最近は新しい時代の生き方・働き方についての文章をよく見かけますが、「大量絶滅期の生き方・働き方」みたいな意識も必要かなと思うわけです。いくら技術革新が起ころうとも、地球とともに生きる宿命は、次の世紀くらいまで(火星に移住できるようになるまで)変えられませんからね。特に日本は火山と地震の国ですから、たまたま大きな災害が起こらなかった幸いな20世紀後半の幻想を捨て、気候変動期に備えるべきでしょう。

僕は常々、何かあったらすぐに移動できる身軽さこそが、自然災害への最大の備えだと思っています。6500万年前に起こった激しい気候変動では、図体がでかくなった恐竜は死に絶え、生き延びたのは小さなほ乳類や爬虫類でした。昨今の災害や異常気象は、今は「恐竜」よりも「トカゲ」のようになったほうがいいと、示唆を与えてくれているような気がするのです。身も心も欲望も「コンパクト」にすれば、人類はきっとまだまだいけるはずです。

 

地球の歴史を手っ取り早く知りたい人は、下記の本がおすすめです。ビジュアルが多いのでわかりやすいです。

大人のための図鑑 地球・生命の大進化 -46億年の物語-

下記の本もとても面白かったので、詳しく知りたい人にはこちらがおすすめ。

137億年の物語―宇宙が始まってから今日までの全歴史

 

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